AIロボと「共生」住宅 名古屋で公開 一人暮らし支援
2025年10月23日読売新聞
人工知能(AI)を搭載する協調型ロボットと「共生」する住宅が、名古屋市内の住宅展示場で公開されている。取得した生活データを基に話しかけてくるロボットによって、熱中症予防などができるといい、高齢者の自立支援につながることが期待されている。
住宅に導入されたのは、対話機能がある「見守りウィーゴ」(高さ13センチ)や、自動走行や通話機能を持つ「メカトロメイトQ」(同48センチ)、狭い空間でも乗り移りがしやすい車いす型ロボットの3種類。藤田医科大のリハビリ部門とサンヨーホームズ(大阪市)、リビングロボット(福島県伊達市)などが連携して導入した。それぞれのロボットは、暮らす人によって動作が変わっていくといい、2年後の社会実装を目指している。
9月の内覧会は、一人暮らしの高齢者宅を想定して実施され、ロボットが「朝ご飯の時間だよ」と起床を促した後、食事中に「寝ている途中に3回目覚めたみたい」などと話しかけていた。背もたれのセンサーで感知した情報から「背筋を伸ばそう」と注意を促していた。
展示場では、週末を中心に公開しており、同大の大高洋平主任教授は「長寿、高齢社会で、一人暮らしもますます増える。いかに長く自宅で暮らすか、ロボットが共生する住宅の活用を目指したい」と話した。