見守り強化へ新シールとカバー 高齢者などへ千代田区が作成

2022年12月17日東京新聞


 高齢者ら見守りが必要な人たちの異変を察知した周囲の人の迅速な対応のため、東京都千代田区は個人情報に配慮した上で、識別番号により関係機関などに連絡できるよう工夫した見守りシールと、シールを貼れるおくすり手帳カバーを作った。

 区によると、仮に薬局などで薬剤師が異変に気付いても、個人情報保護の観点から区などへ情報提供できない課題があった。

 区は二〇〇八年度から、高齢者や障害がある人、精神疾患を抱えた人ら約六千人について見守りが必要な人として台帳に登録。この台帳登録者に対応した五けたの識別番号を記載したシールとカバーを登録者へ郵送した。日ごろ持ち歩く物やおくすり手帳カバーに登録者自身でシールを貼ることで周囲の人が連絡することに同意を示す形。シールを利用するかは各自の判断に任せる。

 区在宅支援課の担当者は「高齢者らが安心して暮らせる地域づくりの一助になれば」と話す。