シャープ、家電の国内販売「IoT家電」を7割に 24年度
2022年03月23日日経新聞
シャープは23日、家電の国内販売であらゆるモノがネットにつながる「IoT」に対応した製品の売り上げ構成比を現状の3割から2024年度に7割以上にする方針を発表した。IoT家電から得たデータも活用し、白物家電を軸にヘルスケア分野などでのサービスも拡充する。欧米や台湾など海外向けも5割以上とする。
シャープは人工知能(AI)とIoTを掛け合わせた「AIoT家電」を販売しており、足元では調理家電や洗濯機など12分野の685種類が対応する。24年度までに対応製品を増やし、国内でのAIoT家電のネット接続率を現状の5割から8割以上にする。
クラウドサービス事業も強化し、高齢者の見守りや広告への活用も進める。
同日、記者会見した沖津雅浩専務執行役員は「国内で家電買い替え需要が一服した中で付加価値がある製品やサービスが求められる」と強調。新たに注力する分野としてヘルスケアを挙げ、耳にかけてかむ力を測る咀嚼(そしゃく)計や女性の生理用品の在庫管理サービスなどの展開に取り組む。
台湾市場向けには22年度からAIoT対応の冷蔵庫や洗濯機、オーブンレンジなどを発売する。米国市場で展開するビルトイン式のキッチン家電事業は欧州向けにも広げる。