三菱電機、高齢者の見守りサービス 転倒など検知
2022年01月27日日経新聞
三菱電機は高齢者施設向けに、センサーで室内の異常を検知する見守りサービスを提供する。高齢者の転倒などを人工知能(AI)が自動で感知し、介護従事者に知らせる。今年4月からサービスの受注を開始し、介護従事者の業務負担の軽減につなげる。
サービス名は「MelCare(メルケア)見まもりサービス」。三菱電機が開発したAI技術「Maisart(マイサート)」を活用し、数種類のセンサーを使って高齢者の生活の様子を把握する。室内の状況をAIセンサーで把握し、クラウドと連携することで、転倒などが発生した場合は介護従事者に通知する。
同社が出資する介護支援システムを手がけるZ-Works(ジーワークス、東京・新宿)と連携し、高齢者の睡眠の深さや心拍数などをスマートフォンで確認できるようにした。居室内の映像の中から入居者の骨格情報のみを検出してクラウドに送信する仕組みを採用し、高齢者のプライバシーにも配慮した。
サブスクリプション(定額課金)方式で、料金は個別見積もりで対応する。今年4月にサービスの受注を開始し、9月には実際に施設での提供を進めていく。2030年度末までに国内で約3000施設の導入を目指す。