NTTデータ、高齢者らの口座取引を家族で見守り
2019年11月28日日経新聞
NTTデータは高齢者や子どもが銀行などの口座で取引をすると、家族のスマートフォンに取引内容を通知するサービスを2020年秋をメドに始める。高齢の親や進学先の子どもを見守る家族の利用を想定する。核家族化が進み、単身で暮らす高齢者の口座取引を心配する声が増えているという。少子高齢化社会を見据えたサービスとして金融機関への導入を進める。
銀行の店舗窓口、インターネットバンキング、ATMでの預金取引が対象。通知する取引の金額を条件指定でき、高額の出金があった場合に通知するなどの設定ができる。口座取引する本人が通知設定できるため、本人の意思を尊重できる。通知設定は金融機関の窓口とインターネットバンキングからできる。
夫婦間の預金取引の把握や、進学で離れて暮らす子どもの取引の把握のための利用も見込む。
内閣府がまとめた高齢社会白書によると、2030年の人口に占める65歳以上の割合は18年の28%から31%に増加する見込み。NTTデータは今後、銀行のほか保険会社や信託銀行などの金融機関と連携して、高齢者向け金融サービスを拡充していく。