【知ってる?!】高齢者の見守り(3)専用端末で居場所を把握

2019年11月20日産経新聞

 高齢化社会で避けて通れない問題が認知症の増加だ。内閣府の高齢社会白書によると、令和7年には約700万人が認知症になると推計している、これは高齢者(65歳以上)の5人に1人にあたる。

 認知症には徘徊(はいかい)の不安がつきまとうが、ALSOKでは、GPSを搭載した携帯用通報端末サービス「まもるっく」を提供している。専用端末を携帯する高齢者の居場所がスマートフォンやパソコンで無料検索でき、必要に応じてガードマンの駆けつけ(有料)も依頼できる。通話も可能で、端末のボタンを押せば緊急通報もできる。

 また、小型端末「みまもりタグ」を使ったサービスもある。同端末は14グラムと軽量でバッグに付けたり、専用の靴の中に取り付けたりできる。このサービスの特長は位置情報の把握の仕方だ。街中で契約者の家族以外の人でも、その人がスマホなどに専用の無料アプリを入れていれば、すれ違った際の履歴が残る。その記録を契約者の家族らが専用アプリで確認できるのだ。

 実際、東京都内の家族が墓参りに出かけた際、高齢の親の行方がわからなくなったが、こうした位置情報の履歴を活用して2時間後に保護できたことがあった。(取材協力 ALSOK)