トイレから企業連携探る CEATEC、3度目のLIXIL 

2019年10月15日日経新聞

  
LIXILは15日に幕張メッセで開幕した国内最大級の家電・IT(情報技術)見本市「CEATEC(シーテック)2019」に、企業との出会いなどを求めて現在研究開発中のトイレなどを出展している。同社がCEATECに出展するのは今回が3回目だ。協業先となるパートナー企業を探せる点に大きな利点を感じているという。

一つは「トイレからのお便り」と称する便観察機能を備えたトイレだ。便座に内蔵するカメラでトイレの便の画像を撮影し、人工知能(AI)を使って画像を認識、形を国際指標「ブリストルスケール」に従い7分類し、大きさを3段階で判定する。会場では模型を使ったデモを行っている。

まずは利用者の健康管理のために排便管理を行っている高齢者施設での実用化を目指し、今後実証実験を進める予定だ。高齢者施設などで各トイレから自動で排便情報を収集し、ステーションでまとめて情報管理するといったシステムを想定する。

既に9月に開催された国際福祉機器展で展示したが、今回は高齢者施設以外での利用の可能性を探るほか、協業企業を求めてCEATECに出展したという。具体的には、利用者が特定されない集合トイレに向けて個人認証技術を取り入れたいとして、協力企業を探しているという。

もう一つは、CEATECで協業相手を得た事例として展示していた「みまもりトイレサービス」の事例だ。2017年のCEATECで、乾電池型のあらゆるモノがネットにつながるIoT製品「MaBeee(マビー)」を展示していたノバルス(東京・千代田)にLIXILから声を掛け開発を始めたという、トイレのIoT化を手軽に実現する製品だ。

今回はコンセプト展示としている。比較的元気な独居高齢者(親)の見守り用に子供が設置することを想定しており、トイレで水を流す動作(=トイレの使用)を検知・通知する。現時点では後付け式の装置としており、MaBeeeを使うことで(1)設定した一定時間内に一度も利用しない、(2)短時間に多数利用する、(3)夜間など設定した一定時間内に利用する──といった異常が疑われる状況に対して対話アプリLINEに通知を出し、連絡を取るなどの行為を促す。

通信やスマホアプリ、ユーザーインターフェイス(UI)などの部分は主にノバルスが、トイレの流す動作を検知するハードウエアの仕組みなどをLIXILがそれぞれ担当した。ノバルスは既にMaBeeeの「みまもり電池」を実用化しており、テレビのリモコンなどに使えば行動の見守りはできるが行動の必然性が低く精度がそれほど高くない。

LIXILではトイレを活用しノバルスと協業することで、精度が高く実施の負担が少ない見守り機器が実現できると見込んで開発しているという。