トーンモバイル、高齢者向け機能をiPhoneに
2019年09月30日日経新聞
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループで格安スマートフォン事業のトーンモバイル(東京・渋谷)は30日、「iPhone」専用のSIMカードに高齢者向け機能を加えると発表した。健康管理機能ではスマホのセンサーで歩数などの活動量を分析する。6割強を占めるシニアや子ども向け機能を増やし需要を取り込む。
10月24日から「TONE SIM(for iPhone)」を順次刷新する。高齢者向けの健康管理機能「ライフログ」は過去2カ月分の活動実績から糖尿病や骨粗しょう症など生活習慣病の罹患(りかん)率の目安を表示する。1日の歩数や活動量の目標を達成すると「Tポイント」がたまる。
専用SIMカードは月額1500円(税別)で、端末に差し込むだけで使える。高齢者向けの機能としては近距離無線通信「NFC」を搭載したシールに、端末をかざすと家族などに緊急連絡できるサービスも提供する。これまでは米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した専用端末で提供していた。
子どもの見守り機能も強化した。ネット利用に加え、位置情報や行動などを人工知能(AI)が学習し、異常な行動を検知すると保護者に通知を送る。制限対象アプリは動画配信サイトなど32種類に増やした。トーンモバイルの石田宏樹社長は記者会見で「日常生活で保護者の目の代わりになるようなサービスを目指す」と話した。