otta、高齢者見守りサービス ビーコンで位置情報通知
2019年08月21日日刊工業新聞
【福岡】otta(福岡市中央区、山本文和社長、092・791・3811)は、ビーコン(小型発信器)を活用した高齢者の見守りサービスを9月をめどに始める。子ども向けに展開しているサービスのノウハウを応用し、認知症患者の徘徊(はいかい)による行方不明を防ぐ。まず大阪府箕面市で展開し、初年度に数百人程の利用を見込む。
サービスでは、専用端末を持つ利用者がエリア内にある公共施設やコンビニエンスストアなどに設置した基地局の近くを通過すると登録先に位置情報を通知する。子ども向けは関西電力や九州電力など大手電力会社と提携して展開している。
サービスは市役所の窓口での受け付ける予定。端末は、つえに巻き付けるマグネットクリップ型や靴に取り付けるタイプを中心に配布する。利用料金は月額制で数百円程度を想定している。
登下校のルートがある程度決まっている子どもに対し、高齢者の場合は行動範囲が読みづらいことが課題となっていた。箕面市では2016年から小中学生に見守り端末を配布した実証を展開。17年には対象を高齢者にも広げて検証していた。対象エリアの基地局数でカバーできる体制が整ったためサービスを始めることにした。