飲み込む力弱い高齢者ら 見守りシステム実用化へ
2019年05月17日日経新聞
長野県工業技術総合センターなど県内の産学官は喉の筋力を測定する機器を活用し、飲み込む力が弱い高齢者や嚥下(えんげ)障害の人を見守るシステムの実用化に乗り出す。飲み込む力を継続的に計測してデータを集め、医療機関や介護施設などでの効果的なリハビリテーションなどに生かし、食生活の改善による健康寿命の延伸などにつなげる。
同センターのほか、発汗計メーカーのスキノス(長野県上田市)、ソフトウエア開発のシステムクラフト(長野市)、信州大学が参加する。総務省の2019年度戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)にこのほど採択された。
首に貼り付けるシート型センサーを使い、飲み込む力を継続的に測定する。19年度中に実用化のためのデータを集める。飲み込む力が落ちた高齢者らの見守りや効果的なリハビリなどへの活用法を探る。
20年度以降は医療機関などでの実証実験も検討する。