超低コストなAIホームセキュリティカメラ「SimCam」

2019年05月06日ネットベンチャーニュース

 
日本ポステック株式会社は4月28日、手軽に設置して本体だけで使え、防犯から見守りまで幅広く暮らしの安全をサポートしてくれるオンデバイスAIホームセキュリティカメラ「SimCam」の先行販売を、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて開始したことを明らかにした。同日正午にプロジェクトスタートとなり、支援参加というかたちで申し込むと、販売予定価格に割引が適用された特別価格で入手することができる。

「SimCam」は、コンパクトながら本体にIntel製のMovidius 12コアVPUとローカルストレージを搭載、好きな場所に設置しさえすれば、Wi-Fi環境などネットワーク接続も不要で、対象者の顔の検出や分析を高度に実行し、記録してくれる画期的なセキュリティカメラ。ローカルストレージは別売りのSDカードを用いることで、最大128GBまで拡張させることもできる。

ライブストリームへのアクセス時や、通知を受け取る際にはインターネット環境が必要となるが、対象の認識や画像解析は本体単体、ローカル環境のみでのリアルタイム運用が可能だ。利用に際し、月額料金が課金されるといったこともないため、ごく低コストで高セキュリティ環境の構築が行える点に魅力がある。

「Intel Movidius 12コアVPU」半導体チップによる顔認識の精度は非常に高く、登録されていない不審者や未知の対象が認識されると、その前後15秒について自動で画像データを記録し、専用アプリ経由でユーザーへ即座にその旨通知する。使えば使うほど学習により精度は向上し、認識ミスによる誤通知もなくなっていくという。

人の顔を認識するだけでなく、対象が動物なのか、PCや家電製品など物体であるのかも区別して認識でき、それらをモニタリングすることもできる。映像は1080pFull HDの高解像度でライブストリーミング確認が可能、オープンソースの開発キット(SDK)が公開されているため、必要に応じて機能をカスタマイズして使うこともできる仕様になっている。

撮影画像をローカルストレージ保存とし、従来のネットワークカメラのようにクラウドへアップしない仕組みは、運用コストと導入ハードルの低減、設置の容易さを実現するだけでなく、個人情報の漏洩を未然に防ぎ、より高水準にプライバシーを保護するというメリットもある。

保存画像をユーザーがチェックする際は、本体のWi-Fi設定を行っておけば、ネットワーク経由で好きな時に、好きな場所ですぐデータを呼び出せる。

15メートル先までの暗視やIP65耐水に対応し、双方向オーディオを搭載、一般個人宅の防犯対策目的での利用はもちろん、子どもやペット、高齢者などの見守り・安否確認、貴重品の監視、小規模店舗の防犯システムとしてなど、幅広く利活用できるとされる。

ジンバルなしのモデルとありのモデルの2タイプ、ブラックとホワイトの本体カラー2種類から好みのものを選べる。プロジェクト終了は2019年6月28日で、支援に参加して申し込みを行うと、2019年7月末までに「SimCam」本体が配送される予定になっている。