災害公営住宅「孤独死」21件
2019年02月27日NHK
震災と原発事故により避難する人が入居している県内の仮設住宅の戸数は、先月末の時点で501戸と、ピーク時の3%程度になりました。一方、95%が完成した災害公営住宅では「孤独死」が21件起き、住民の孤立対策が課題になっています。
震災と原発事故により整備された県内の仮設住宅の入居戸数は、平成25年4月は1万4590戸でしたが、先月末の時点では501戸でした。
去年の同じ時期の4分の1以下になり、ピーク時の3%ほどになりました。
県は、南相馬市や飯舘村、川内村、葛尾村、川俣町の住民への仮設住宅の無償提供が来月で終了することが、主な原因だとしています。
一方、災害公営住宅は現在、県内であわせて8307戸の建設が計画されていますが、先月末時点で、およそ95%にあたる7924戸が完成し、仮設住宅から災害公営住宅に移り住む人が多くなっています。
ただ、災害公営住宅には高齢の1人暮らしの人も多く、県と市町村によりますと、誰にもみとられずに亡くなる「孤独死」は少なくとも21件発生しているということです。
震災と原発事故から8年近くがたち、生活環境の変化が続く中で、行政やNPOの見守りなどの孤立対策が大きな課題となっています。