高齢者向け生活支援 AIスピーカー活用 三井物産発スタートアップ

2019年01月18日日経新聞

 
三井物産発のスタートアップ企業、ボイスタート(東京・千代田)は独り暮らしの高齢者向けに、人工知能(AI)スピーカーを用いた音声サービスを開発する。神奈川県鎌倉市と連携した実証実験に続き、2019年春にも有償でのサービス提供を始める。催し物情報の通知や高齢者の見守りなどを通じ、地域で孤立しがちな高齢者の社会参画や健康維持につなげる。

米グーグルのAIスピーカー「グーグルホーム」に、ボイスタートが開発した高齢者向けの機能(アプリ)を付加して自宅に設置する。AIスピーカーに標準で付く天気予報などの機能に加え、地域の広報・防災情報、ラジオ体操やボイストレーニングなどの健康維持機能、一定期間の使用がなければ警告を発する見守り機能などを備える。

独り暮らしの高齢者はしゃべる機会が大幅に減り、孤独を感じるケースが多くなる。会話をすることは、認知症予防にもつながるとされる。AIスピーカーと会話することで声を出す機会を増やすとともに、自宅周辺のイベントなどを案内して外出するきっかけもつくる。

ボイスタートと鎌倉市は18年9月末、AIスピーカーの実証実験について連携協定を結び、同10月に市内の高齢者約60人に試験導入した。「お年寄りとAIスピーカーが会話することによる効果は、想定以上にあった」(回谷信吾社長)という。