安否確認は水道使用状況で 都が高齢者見守り策

2006年10月08日 共同通信

 東京都水道局は来年3月から、独り暮らしの高齢者らの水道使用状況を、離れて暮らす家族に知らせる「みまもりサービス」を試験的に実施する。

 ガスや電気ポットを利用した同種のサービスは実用化されているが、水道は初めてという。都は「水道は生活に密着しており異常を早く察知でき、安否確認の手段になる」としてニーズを調べ、事業化を目指す。

 都によると、通信装置付きの専用水道メーターを高齢者の自宅に設置。1日1回、インターネットを経由して電子メールで前日の使用水量データを家族らに送信する。見守られる人は東京都23区内に居住する高齢者や障害者を中心に想定、見守る人は携帯電話やパソコンでどこでも受信できる。  

データは、1時間ごとの使用水量を記録しているため、炊事や入浴の時間など生活パターンが分かる。また指定した時間帯に水道が使われなければ、すぐに電子メールが送信される設定もある。

 専用のホームページにアクセスすれば過去1週間分の使用状況をグラフで閲覧できる。

 都は10月末まで、モニター100組を募集。関西や九州の人から「都内に住む親を見守りたい」との申し込みがあるが、中には「1人暮らしの娘のために利用できないか」といった想定外の問い合わせもあった。

 試験期間は1年間で、費用は無料。事業化できれば有料となる。問い合わせは都水道局サービス推進部管理課。電話03(5320)6424。