日立、高齢者の「見守り装置」開発・脈拍など送信

2005年05月25日 日本経済新聞

 日立製作所は24日、高齢者らの手首に装着するだけで脈拍や体の動きなどを検知できる腕時計型の装置を試作したと発表した。脈拍数などのデータを無線で送信、インターネット経由で遠隔地に住む家族らが確認できる。3年以内の実用化を目指し、実証実験を急ぐ。

 試作した装置は脈拍センサーと腕の動きを検知する加速度センサー、無線通信用の部品、電池を内蔵する。重さは50グラムで手首に長時間装着しても疲れにくい。

 電力消費の少ないセンサーや無線通信規格を採用。待機時にも回路の電源をこまめに切って電力消費を抑えるよう工夫した。装置をつけた人の安否を確認する目的などで1時間に1回の割合で脈拍や動きを検出する場合、電池を交換せずに1カ月続けて使える。