ブロードバンドを活用した高齢者向け福祉サービスのトライアルを開始/宮崎
2005年04月01日 ふくしチャンネル
西日本電信電話株式会社(NTT西日本)、宮崎県木城町、日本電信電話株式会社(NTT)は、ブロードバンドを活用した新たな住民向けサービスの検証を行うため、高齢者向けの福祉サービス「見守りコミュニケーション支援サービス」の共同トライアルを、宮崎県木城町において開始した。
木城町では、デジタルデバイドの解消のため加入者系光ファイバーを整備し、2004年4月から本格的にブロードバンドを活用したインターネット接続や行政情報提供サービス、健康管理サービスを提供してきた。
また、このサービス提供と平行して木城町とNTT西日本は、ブロードバンドを活用した更なる利便性の高い住民向けサービスの提供を検討するため、2004年9月から住民参加による検討会を開催しており、検討会において「福祉サービス」に対する要望が高齢者を中心に多かったことから、木城町とNTT西日本とNTTは共同して、「コミュニケーション機会の創出」「見守り」「メッセージ同報サービス」「通報サービス」等について、気配感(つながり感)を通じた通信や各種ユーザービリティ等、サービス面や技術面での検証を行うことを目的に、トライアルを実施することとなった。
トライアルでは、地域での人と人とのリアルなつながりや遠隔地に住む家族とのつながりを支援し、地域住民による見守りや地域社会でのコミュニティ活性化に貢献するための平常時から緊急時まで様々な生活シーンでの利用を前提とした新しいシニアコミュニケーション環境を提供する。
具体的には、ブロードバンドを活用し、家族や友人等と高齢者とのお互いの気配・存在感(在・不在)をやりとりする双方向の「見守りサービス」の提供。高齢者同士や家族、友人等との「テレビ電話サービス」や「手書きメッセージングサービス」等の提供。高齢者の状況(在・不在等)を確認する「見守り管理サービス」の提供。災害等緊急時での利用を想定した木城町からの「メッセージ同報サービス」や高齢者側からの「通報サービス」の提供などを行う。
今後は、同トライアルの結果を踏まえ、木城町における本格的な導入はもちろん、今後、都市部のみならず、地方都市の情報化への取り組みとして、本格的な高齢化社会の到来に向けた「福祉サービス」としてだけでなく、日本の山間町村が抱えるデジタルデバイドの解消に向けた取り組みとして、普及・促進を目指す。