日本初の携帯電話用救急通報サービスを開始 -セコムとKDDI-

2001年12月05日 ふくしチャンネル


 セコムは、KDDIがスタートさせるau携帯電話の次世代サービス“GPSケータイ”において、外出時に身体の不調などを感じた際に携帯電話の簡単な操作で救急信号をセコムに送信することができる、日本初の携帯電話用救急通報サービス「ココセコムEZ」を全国一斉に開始した。

 4月1日からスタートした人物・車両向けの新しいセキュリティサービス「ココセコム」は、ここ数年急増している2輪車や自動車の盗難に加え、高齢化社会を迎えての徘徊高齢者問題、子供の誘拐事件など、家族の行方不明に対する不安に対応したサービスとして、現在、全国で10万件を超える契約先で利用されている。

 「ココセコム」によって、セコムは、従来の建物内を対象とした企業向け、家庭向けセキュリティサービスから、屋外を中心とした人物・車両向けセキュリティサービスへと、セキュリティの対象範囲を拡大した。

 セコムでは、GPS衛星と携帯電話基地局情報を融合した位置検索技術により、人や車両の位置情報を高い精度で提供するとともに、要請があればセコムの緊急対処員が現場に急行する「ココセコム」のサービス体制を確立している。

 今回のサービス「ココセコムEZ」は、KDDIがau携帯電話においてGPSナビゲーション機能(eznavigation)を導入した次世代サービス“GPSケータイ”の新たなプラットフォームを構築するにあたり、屋外において携帯電話から救急信号をセコムに送信できる日本初の携帯電話用救急通報サービスとなる。

 「ココセコムEZ」のサービスは、位置情報提供サービス、救急信号サービス、現場急行サービスの3つのサービスで構成される。

 位置情報提供サービスでは、「ココセコムEZ」を契約したau携帯電話を持つ利用者(本人)の現在位置をGPS衛星と携帯電話基地局情報を融合した位置検索技術により、高い精度(最良の条件下で誤差5~10m)で確認することができる。

 その方法は、セコムのオペーレーションセンターに電話で確認するか、パソコンや携帯電話により専用のウェブページにアクセスして位置情報を画面上で確認できる。

 救急信号サービスでは、外出時に、突然体調が悪くなった際に、携帯電話の簡単な操作で救急信号をセコムのオペーレーションセンターへ送信。

 センターでは、救急信号を受信すると、本人に確認の連絡をおこない、状況に応じて消防に通報する。また、必要に応じて家族などの緊急連絡先にも状況を電話で連絡する。

 現場急行サービスでは、位置情報提供サービス並びに救急信号サービスにおいて、本人や家族などの緊急連絡先から要請があった場合や、救急信号サービスにおいて本人や家族などの緊急連絡先のいずれにも連絡が取れない場合にはセコムの判断により、日本全国約1,000カ所の緊急発進基地から、セコムの緊急対処員が現場急行サービスを24時間365日提供し、本人の捜索に努める。状況に応じて、警察、消防へ通報する。

 「ココセコムEZ」を利用するには、KDDIが発売する「ココセコムEZ」対応のau携帯電話機の購入と利用契約(ezwebmultiコース)およびセコムとの「ココセコムEZ」契約が必要となる。

 「ココセコムEZ」対応のau携帯電話機種は、「C3001H」(日立製作所製、オープン価格)。今後、GPSナビゲーション機能(eznavigation)を備えたそのほかのau携帯電話機にも装備する予定。

 利用料金は、月額基本料金300円。加入料金3,500円。位置情報提供料金は、電話で位置を確認する場合300円/回、専用ウェブページで位置を確認する場合100円/回で毎月2回まで無料。現場急行料金は10,000円/回、救急信号受信料金は700円/回となっている。