CTIベースの高齢者安否確認システム--日本電素工業が発売

2000年03月14日 日経BPネット

 日本電素工業(NDI、本社:東京都港区)は2000年3月14日、CTI(Computer Telephony Integration)システムをベースにした「高齢者安否確認システム」を発表した。主に一人暮らしをしている高齢者の安否を確認するための製品。CTIの機能を利用して高齢者宅へ自動的に電話をかけ、電話に出られるかどうかを確かめる仕組み。電話をかけても誰も出ない場合には、親戚宅や病院など他の場所に電話を転送し、安否を確認できない旨を伝えられる。

 沖電気工業が開発したPCベースのCTIシステム「CTstage Version 3.0」に、独自開発のアプリケーションを実装して提供する。価格は、8回線の公衆電話回線を収容した標準構成システムが1500万円。出荷開始は4月上旬。今後3年間で50システムの販売を見込む。

 さらにオプションとして、小型GPS(全地球測位システム)端末を利用したサービスも用意した。徘徊(はいかい)の危険がある高齢者にGPS端末を持たせれば、位置確認などができる。GPS端末の価格は、1台4万8000円。

 NDIでは、高齢者向けサービスを提供している企業を対象として同システムを販売する。既にタクシー会社の国際交通(本社:横浜市)が決定しているという。国際交通では4月からタクシー運転手にGPS端末を持たせて、高齢者の安否確認サービスを開始する。安否確認がとれない高齢者宅の最寄りの位置を運航中のドライバーが立ち寄るサービスなどを予定している。(土肥 研一)

■問い合わせ先

・日本電素工業 情報通信システム部 電話03-3452-2728