プライバシー配慮し高齢者を見守り 無線電波で動き感知 沖電グループがサービス開始 沖縄
2025年06月04日琉球新報
沖縄電力グループのおきでんCplusC(仲程拓社長)は3日、Wi―Fiセンシング技術を活用した高齢者の見守り事業「やさしいみまもり」の自治体向けサービスを開始したと発表した。
マイクやカメラではなく、人の動きを無線電波で感知するWi―Fiセンシングの活用で、プライバシーを守りつつ、高齢者の睡眠や日中の活動状況を分析し、異常があれば通知を送る。
まず事前登録した家族、続いて民生委員や自治会、最後は行政などに通知が行く流れとなり、自助、共助、公助に段階的につなぐことで社会コストの低減も図る。
県事業で2022年度から国頭、大宜味、東の北部3村で実証実験をしてきたが、本年度からはまず離島を中心に町村が独自で導入する動きが出ており、本格的な事業化となる。
離島は高齢者の家族が就職や進学で遠くに住んでいることが多いのに加え、民生委員や役場職員も人手不足が深刻化しており、効率的な見守りシステムで家族や行政の負担軽減を図る。
おきでんCplusCの上原康志ゼネラルマネージャーは「スポットで行う見守りとは違い、地域を面で見守ることが特徴だ。インフラにしようと取り組んできた」と話した。