ICTで高齢者見守り 南城市と3社が実証事業

2025年04月06日琉球新報


 南城市(古謝景春市長)とOTNet(丸米郁男社長)、オーシーシー(天久進社長)、MBTリンク(梅田智広社長)は、南城市における「ライフスタイル・センシング (健康管理・安心・安全見守りサービス)実証事業」を4月から来年3月にかけて約1年間実施する。3月19日、南城市役所で調印報告会を実施し、事業の内容について発表した。

 デジタルセンシング技術を活用した単身高齢者の健康管理、地域包括の見守りサービスの実現を目指して実施するもので、市内10世帯に水道スマートメーターと電力センサーを取り付け、水道や家電の使用量や時間帯、季節変動などを分析する。生活パターンの安定度や変化を把握して生活活動をスコア化し、家族や市担当者らがデータを共有することによって健康管理と見守りを行う。

 2021年4月から22年10月にかけて市内約50世帯に水道スマートメーターを設置した実証実験では、59%の家族が「安心できる」と回答するなど一定の評価を得た。今回の実証事業では、水道スマートメーターに加えてMBTリンクの電力センサーを高齢者単身世帯に設置し、1分ごとに生活データを自動収集。水道と電力の使用データを統合することで、生活パターンをより精密に把握する。

 古謝市長は「ICTを活用した見守りサービスの実現可能性について検証したい」と述べた。