宇和島を平デジタル大臣視察 自治体業務にAI導入進める考え
2025年01月09日NHK愛媛
自治体のデジタル化などを担当する平デジタル大臣が宇和島市を視察し、人手不足が課題となる中で行政サービスの質を下げないために業務へのAIなどの導入を進めたい考えを示しました。
宇和島市では、市役所の窓口業務のほか、養殖漁業やかんきつ栽培の現場でデジタル技術の導入が進められていて、全国の中でも積極的に活用されているとして平大臣が視察に訪れました。
まず、市役所で岡原文彰市長が、市では1人暮らしの高齢者などの家にタブレットを設置して、オンラインでの診療や服薬指導、それに郵便局と連携した見守りや薬の配達に活用している事例などを紹介しました。
このあと、デジタル庁や市の職員、IT企業の担当者らが生成AIの活用策などについて議論を行い、平大臣は、「役所は採用が厳しく、今後、担い手が不足することは明確だが、行政サービスは質を下げられない。AIの窓口業務などへの活用は5年後、10年後ではなくすぐ実装できそうだ」と述べ、導入を進めたい考えを示しました。
また、平大臣は、技術の活用に取り組む市内の養殖業者を訪れ、超音波を使っていけすの中の魚の数を把握してえさの量を調整することで、効率化を図ったり魚を健康に保ったりしていると説明を受けました。
視察のあと、平大臣は記者団に対して、「AIは進化が激しく今すぐ実現できるものも多いがルールの整備が必要で問題点などを共有してほしい。宇和島市はデジタル技術で先進的に地域課題を解決しているのでAIの実装も進めてもらいたい」と述べました。