旭化成、排尿を通知するオムツ開発 CESに出展

2025年01月06日日経新聞


旭化成の子会社、旭化成エレクトロニクスは排尿を検知して知らせるオムツの技術を開発した。水分で発電する技術を使い、電池なしで排尿を通知する。高齢化が世界的な課題となる中、介護施設などでの活用を見込む。7日から米ラスベガスで開かれる世界最大のテクノロジー見本市「CES」に出展する。

微量の電力を集めて電池と同じ電圧まで高める。オムツに縫い付けた導電性素材が尿を電解液として発電し、ブルートゥース(近距離無線通信)で接続する電子端末に通知する仕組みだ。介護者は通知を受けてからオムツを交換できるようになり、負担を減らせる。

このほかにも、カメラを使わない高齢者の見守り技術も展示する。物体の検知には通常、波長が短く対象物を高い精度で判断できる「ミリ波」を使う。ミリ波で高齢者の姿勢を検知して人工知能(AI)が判別することで、転倒時には10秒以内に把握することができるという。プライバシーを保護しつつ見守りができる技術として紹介する。