Wi-Fiセンシング機能で「見守り」、防災対応も おきでんCplusC、大宜味で実施 沖縄

2024年07月12日琉球新報


 沖縄電力グループのおきでんCplusC(仲程拓社長)は11日、同社が実施してきたカメラやマイクを使わないWi―Fiセンシング機能を使った高齢者の見守りサービスを活用し、新たに災害時の安否確認や避難支援事業を始めると発表した。大宜味村と連携協定を交わし、8月ごろから同村饒波区をモデル地域として、高齢者が住む約45世帯で実施する。

 事業はこれまで高齢者の見守りに関する実証をしてきた。米オリジンワイヤレス社の技術によるWi―Fiセンサーを1人暮らしの高齢者宅に設置。電波の反射で高齢者の活動や睡眠時の呼吸などを検知・分析し、離れた家族がスマホアプリで確認できる仕組み。

 今回の取り組みはこれに加え、高齢者の家族の連絡先や避難場所などのリストを事前登録し、地震・津波や台風、豪雨などの災害時には、区長や民生委員など地域の関係者もリアルタイムで確認できるようにする。在宅状況や安否、避難状況などと一緒に確認できるため、要支援者の避難に役立てる狙い。

 おきでんCplusCの伊福正義マネージャーは「災害時には家族だけでなく高齢者を見守る目が増やせる。他の市町村にも広げていきたい」と話した。