LINEに特化し高齢者「見守り」 つばさ公益社、6月20日まで無料提供

2024年05月21日信濃毎日新聞


 家族葬専門の葬儀ホールを運営するつばさ公益社(佐久市)は20日、高齢者の孤独死を防止するIoT(モノのインターネット)機器「見守りくんfor LINE(ライン)」の6月20日までの無料提供を始めた。今月、警察庁の集計で1人暮らしの65歳以上の「孤独死・孤立死」が年間約6万8千人(推計)に上ると判明したことを受けた。機能を試してもらう。

 見守りくんは、主に二つの機能を搭載。自ら助けを呼ぶ「見守りスイッチ」は、押すと設定先のラインにメッセージが届く。冷蔵庫やトイレのドアに取り付けて開閉の振動を感知する「見守りセンサー」は、一定期間動きが確認できない場合に通知する。

 コールセンターから安否確認の連絡を入れたり、担当者が家へ駆け付けたりする追加サービスもある。2022年8月に提供を始めた。機器の本体価格が6600円、サービス利用料は月額980円。

 同社は昨年、増加する1人暮らしの高齢者の需要を見込み、生活支援サービスを本格化。見守りくんも利用者が多いラインに特化して改良し、サービス名を変更した。身元保証人がいない人など向けに、アパート契約や入院する際に同社が身元保証する事業も始めた。篠原憲文社長は「安心して生活するために活用していただき、利用者を増やしたい」としている。