カメラで見守り スマホに連絡 介護を支える最新技術 東京・三鷹で
2024年02月26日朝日新聞
鳥取市にある高齢者向け住宅に、カメラやセンサーを使って入居者の見守りを高齢者の在宅介護を支援する複合施設「三鷹市福祉Laboどんぐり山」。大学やベンチャー企業が見守りシステムを共同研究したり、VR(仮想現実)技術を用いた最先端のリハビリ機器が導入されたりと、あらたな取り組みが動き始めている。
カメラで見守りのシステム
カメラにつけた器具が人の動きを感知する。人が倒れると、「すぐに来てください」「反応がありません」「ベッドから落ちそうです」とヘルパーや家族のスマートフォンに文章を表示させる――。1月下旬、東京工科大と湘南工科大の学生とベンチャー企業「ティーエムソル」の担当者が「どんぐり山」に集まり、見守りシステムの実験をしていた。
照明器具に入れるカメラは3千円ほど
風呂場やトイレにある照明器具に、プライバシーに配慮し白い線画で映るカメラを取り付けることを想定。同社取締役で工学博士の野村博さん(57)は「在宅での介護を支えるための技術開発が必要です」。危険予知や事故検知の面でシステムが活用できれば、家族の負担軽減につながる。小型軽量化にもこだわって価格は3千円程度に抑えたいといい、今後は入所者に協力してもらい、実証実験を行う。