加古川市が近隣2市と「広域見守りサービス」の実証実験
2024年02月01日新・公民連携最前線
兵庫県加古川市は、近隣自治体である三木市と三田市とともに「広域見守りサービス」の実証実験を実施中だ。期間は2025年3月31日までの予定。スマートシティ事業の一環で展開している見守りサービスの広域展開を目指し、加古川市が両市に協力を依頼して実現したものだ。
加古川市は、以前から、子どもや認知機能の低下により行方不明になる恐れのある高齢者などの見守りをサポートし、本人や家族の不安や負担を軽減することを目指し、ビーコンタグを活用した見守りサービスを実施してきた。
施設内や車載用のビーコンタグ検知器、まちなかのビーコンタグ検知器を内蔵した見守りカメラ、および市公式アプリ「かこがわアプリ」で、ビーコンタタグを持った見守り対象者を検知し、家族がアプリで居場所を把握する仕組みだ。ビーコンタグを提供するミマモルメ、綜合警備保障、ジョージ・アンド・ショーンの3社と官民連携で取り組んできた。
同サービスは、市内全域に約7000カ所の検知ポイントを設け、広範囲の見守りネットワークを構築してきたが、市外に出てしまった場合に検知できないという課題がある。そこで、市境をまたがっても検知できる仕組みの構築を目指し、ビーコンタグの検知機能だけに絞った「広域見守り検知アプリ」を開発。これを近隣自治体の人にも持ってもらうことで、「広域見守りサービス」の実現を目指している。
今回の実証実験では、加古川市、三木市、三田市の市民に同アプリを持ってもらう。実証実験を通じて、見守りサービスの広域展開による実施効果の検証と、広域展開の実装に向けたサービス提供体制の検討を行う。