介護職員の負担軽減にICT機器活用の事業者支援へ 厚労省
2023年11月30日NHK
人手不足の介護現場で業務の効率化につなげようと、厚生労働省は介護職員の負担を軽減できる見守りセンサーなどの機器を使って、業務の効率化に取り組んでいる事業所に対して、金銭的に支援をしていく方針を示しました。
高齢化が進む中、介護の担い手は不足していて、働き手確保の対策が急務となっています。
こうした中、厚生労働省は見守りセンサーなどのICT機器を使って、職員の負担軽減につなげた事業所に対して、介護報酬を加算し金銭的に支援を行う方針を固め、30日に開かれた専門家会議に示しました。
具体的には、特別養護老人ホームなどの介護施設で、見守りセンサーや、介護記録の作成を効率化できるソフトウエアなどの機器を導入して継続して使い、業務改善につなげた場合に支援します。
また、国が指定した複数の機器を導入し、成果が出た事業所には、さらに支援を手厚くする方針です。
さらに、これらのICT機器を導入して業務改善につなげた有料老人ホームなどについては、現在は要介護の高齢者3人に対して職員1人が必要としている配置人数の条件を緩和する方針も示しました。
出席した委員からは「ICT機器の導入は体力がある事業所にかぎられ、格差が広がる可能性がある」などの意見が出ました。
厚生労働省は来年度の介護報酬改定に向け、具体的な内容を調整することにしています。