災害時の安否確認にも 三朝・NCN高齢者見守りサービス 台風7号の際もアプリ活躍

2023年09月14日日本海新聞


 三朝町と日本海ケーブルネットワーク(NCN)の共同事業「高齢者見守りサービス」が、災害時の安否確認などに役立っている。今年8月に同町に被害をもたらした台風7号の際にも活躍し、利用者からは「すぐに家族の安否が確認できてほっとした」と安心感をもたらしている。

 同サービスは、光ファイバーによる伝送路を活用した安否確認システム。高齢者宅に設置したセンサーが温度や湿度、照度、動きなどを感知し、家族がスマートフォンアプリで生活状況を確認できる。室温の上昇や一定時間にわたって動きがないなどの異常を感知した場合、スマホに通知する機能もある。

 独居の母親を心配し、普段からアプリを活用しているという神奈川県在住の女性(51)は「映像ではなくセンサーで確認しているので、プライバシーを守りながら利用できる」と信頼を寄せる。台風7号の際にも安否確認で役立ったとし、「電話をかけても出ないと不安になるが、アプリで状況確認できるのでありがたい」と利便性を実感する。

 町は初期工事費を全額負担、月額利用料の一部を2年間補助するなどして利用を促進しており、現在8世帯が加入。町企画健康課の米田亮平主事(27)は「手軽にスマホで見守りができることがサービスの強み。災害時の安否確認にも利用されたことは、住民が安全安心に暮らせる三朝町の実現につながっている」と話した。