平取町 AIスピーカーで1人暮らし高齢者を見守る取り組み

2023年06月27日NHK北海道


1人暮らしの高齢者をAI=人工知能を搭載したスピーカーを活用して見守る取り組みが、道内で初めて日高の平取町で始まっています。

この取り組みは、平取町と地元の社会福祉協議会が日本郵便と連携して今月から始めました。

町内の75歳以上の1人暮らしの高齢者30人の自宅に人工知能を搭載した「AIスピーカー」が設置され、このスピーカーが毎日、決められた時間にその日の体調などをたずねます。

体調不良が続いたり、応答がなかったりした場合には、社会福祉協議会の担当者が直接訪問するなどして対応します。

また、毎月、ボランティアがスピーカーを通じて世間話をしたり、健康状態を確認したりします。

町によりますと、この取り組みが本格的に実施されるのは道内では初めてだということです。

利用者の79歳の男性は「これまで1日中話さない日もあったが、決まった時間に健康チェックがあり生活にリズムができた。毎日の記録が残っていて、離れて暮らす家族も安心している」と話していました。

平取町の社会福祉協議会の中村樹一係長は「新しい技術を活用しているので抵抗感のある高齢者もいたが、少しずつ慣れてきている。地域で見守り、高齢者を支えていきたい」と話していました。