高齢者見守り 御殿場市が実証実験 水道・ガスの使用データ活用

2023年03月05日静岡新聞

 

 御殿場市と御殿場ガス(同市)、計測機器メーカーの愛知時計電機(名古屋市)はこのほど、水道・ガスメーターの情報データを活用した高齢者見守りサービスの実証実験を同市内で開始した。水道と都市ガスの使用データを収集し、異常を検知した場合に迅速な安否確認につなげる仕組みの有効性を検証する。

 同市川島田の永原第1団地に住む65~85歳の7世帯10人を対象とする。各メーターを通信機能があるスマートメーターに交換し、使用量を自動収集してデータ化。高齢者の見守り活動の充実に有効なデータとなるか確かめる。朝の水道使用量が普段より明らかに少ない場合、市に状況確認を促す自動メールを送信する仕組みもある。

 市役所で締結式が開かれ、勝又正美市長は「デジタルを活用し、高齢者の時間帯ごとのライフスタイルに目を向けた見守りや福祉の推進につなげられたら」と期待した。御殿場ガスの池上司社長は「検針時の高齢者の見守り活動から一歩前進し、より手厚い活動を展開したい」、愛知時計電機の国島賢治社長は「使用量のデータに新しい価値を見いだせば、さらに新しいサービスの創造につなげられる」と述べた。

 実証実験は来年2月末までの1年間を実施期間とする。