スマートごみ箱、高齢者支援 橋本で実証実験へ

2021年07月16日朝日新聞


 和歌山県橋本市は15日、要介護認定の高齢者らのごみ出しを支援する「スマートごみ箱」の実証実験を共同で行うため、大手家電メーカーのパナソニックと地域活性化に関する連携協定を結んだ。県内自治体では初の試みという。

 市と同社によると、センサーを内蔵し、無線でインターネットにつながる「ごみ箱」を開発。高齢者らの家庭から使用状況やごみの蓄積量のデータが定期的に送信され、一定量になれば収集日を通知して市環境美化センターが収集する仕組みという。

 ごみ箱には生ごみ処理機で乾燥させて投入してもらい、脱臭機能も備えて収集回数を減らせるようにする。ふたの開閉で「見守り」もできるようにするという。

 現行では、要介護認定者らが対象の「福祉収集」は週1回の戸別収集。65世帯が対象だが、今後さらに増加が見込まれているという。

 実験は10世帯に協力してもらい、12月~来年3月ごろに予定。高齢者らに利便性や快適性などの意見を聴いて導入の効果や課題を検討するという。

 パナソニック側とオンラインで協定書を交わした平木哲朗市長は「高齢化が一層進むなか、新たな技術が課題解決の第一歩になれば」と話した。