見守り+家事代行、安心ダブル 高齢者安否確認、岡崎医療(山形)が新サービス
2020年09月06日山形新聞
医療機器販売の岡崎医療(山形市)は高齢者への見守りと家事代行を組み合わせたサービス「オーラでまもる~の」の提供を始めた。クラウド型システムで睡眠や健康の状況、部屋の環境を24時間見守り、家族の代わりに家事も担ってダブルで安否確認する。新型コロナウイルスの影響で親族の帰省がままならない中、利用料を山形―東京間の往復交通費並みにしており、同社は「遠方の家族に安心感を提供したい」とする。
同社は2018年2月、「生活支援サービスOla(オーラ)」を開始。高齢者世帯や家事時間のない人を対象に週2回(1回1時間)社員が訪れ、家事(掃除、調理)や買い物を代行し、通院にも同行。安否確認も担う。約40件の利用がある。
18年度から県の福工連携による安心介護モデル創出事業に参加。山形発福祉用具開発事業として、介護施設運営業つるかめ(天童市)福祉機器開発製造業まもる~の(広島市)と在宅時睡眠見守りシステム「まもる~のHOME(ホーム)」を開発し、20年4月に発売した。
これはベッドに置いた高感度センサーにより、利用者の睡眠、離床、在床や脈拍、呼吸の状況と、部屋の温度、湿度、照度など環境をモニタリング。親族などにメールで知らせるシステムで、遠方でも生活状況を把握できる。異常時は家族や介護者に緊急メールで通知する。警備大手ALSOKと提携し、24時間駆け付けサービスもある。
本県には高齢者世帯が多く、県外に住む子どもが定期的に帰省して面倒を見ているケースが多い。だが今春以降、新型コロナの感染拡大により県境をまたぐ移動の自粛が求められ、帰省が難しくなった。そこで同社は8月、まもる~のホームとオーラを組み合わせたサービスを始めた。
営業エリアは山形、上山、天童、山辺の4市町。利用料金は週1回の家事代行、メール報告、営業時間内の異常時駆け付け、薬や栄養の無料電話相談を含め月2万1千円で、2年目以降は月1万1千円。24時間駆け付けサービスは契約料金が加算される。引き続きオーラ、まもる~のホームの単独利用も可能だ。
斎藤嘉広社長は「県外にも広く情報発信し、県内の親と離れて暮らす子ども世代への認知度を上げたい」と話す。