AIが高齢者見守り 実証実験
2020年04月02日NHK関西版
山間部で暮らすお年寄りにAI=人工知能が毎日、電話をかけて会話し、安否確認や認知症の早期発見につなげる実証実験が奈良県で始まることになりました。
この実証実験を共同で行う奈良県の荒井知事と、システムを開発したNTTドコモの担当者が、26日、奈良県庁で協定を結び、そのあとシステムの実演が行われました。
AIが「痛いところはないですか?」と問いかけると高齢者役の県の職員が「ひざが痛いです」と答え、さらにAIが「いつからですか?」と質問を重ねるなど会話が進んでいきました。
実証実験では、AIが、実験に同意した高齢者の自宅に毎日電話をかけて会話し安否を確認するとともに、会話のデータを蓄積して分析することで認知症を早期に発見したり医療・介護サービスと連携したりすることが期待されています。
全国的にも珍しい取り組みで、奈良県は、ことしの夏から、黒滝村に住む10人のお年寄りを対象に実験を始めることにしています。
荒井知事は「山間部は保健師などの訪問も時間がかかるが、AIを活用し、高齢者が毎日会話できるお友達のような存在になることで安心につなげたい」と話していました。