遠くで暮らす親や祖父母との新しい絆が生まれる見守りロボット&サービス3選
2020年04月02日@DIME
そろそろ4月。新生活がスタートする人もいるだろう。中には両親のいる実家を離れる人もいるかもしれない。高齢の親や祖父母が一人暮らしだと、特に心配になる。
そんな中、近年、増えているのが、遠隔からでも親の様子がわかる見守りサービス。最先端の機能のついた製品やロボットで見守りながら、親や祖父母との新しいコミュニケーションを生み出してくれる。
今回は、最先端の製品・ロボットを使った見守りサービスを3つ紹介する。
1.高齢者見守りセンサー「LASHIC-room」
介護総合支援事業を行うINFIC(インフィック)による、高齢者見守りセンサー「LASHIC(ラシク)-room」は、高齢の親の一人暮らしをターゲットとしたもの。親の異変を、本人のプライバシーに配慮しながら、子どもなどの家族のスマホに即時知らせるサービスだ。
見守りというと、監視カメラによるプライバシー問題があったが、この製品にはカメラはなく、センサーを利用する。居室内の「温度」「湿度」「照度」「運動量・動き」を機器のセンサーが検知し、適切な環境にいるかをモニタリングする。
さらにAIが「熱中症」「認知症」「徘徊」などの危険の予兆を検知し、知らせてくれる。また起床・就寝時刻の記録といった毎日の暮らしぶりのほか、一定時間以上、動作がない場合の警告もしてくれるので、安心だ。
Wi-Fi環境が必要だが、ない場合もレンタル可能。工事不要で手軽に導入できる上に、初期費用19,800円(税別)、月額980円(税別)からなので、手軽に導入できる。
2.「WEAR+i ZUKKU見守りサービス」
2019年10月4日に発売された、オートバックスセブンによるロボット型見守りサービス。
ZUKKUはすでにマーケティングなどのさまざまな用途で利用されているロボットだが、このサービスで使われるZUKKUは家庭向けになっている。
製品は、高さ10cmのミミズク型ロボットと専用タブレットのセットで、対話機能が搭載されており、AIによる自然な会話が楽しめるようになっている。
また人感センサーが搭載されており、普段と違う行動やネガティブな会話内容などを察知し、子のスマホにアプリで知らせてくれる。
親がZUKKUと会話した記録が残り、元気に過ごしているかどうかが間接的にチェックできる。また子がアプリに伝言を入力すると、ZUKKUがその通りにしゃべって、親に伝えてくれる。「お薬、飲んだ?」などの伝言が伝わることから、親や祖父母との新しいコミュニケーションが生まれそうだ。
製品は59,800円(税別)で、別途、Wi-Fi接続環境、および月額の利用料が980円(税別)で必要になる。
3.「あんしんクラウド for PaPeRo i」
福岡市の高齢者向けITシステム開発会社である株式会社コンロッドが提供する「あんしんクラウド for PaPeRo i(パペロアイ)」は、NECプラットフォームズが開発したロボット型プラットフォーム「PaPeRo i」を使用する見守りサービスだ。
親や祖父母から子どもへ、もしくは子どもから親や祖父母へのメッセージをPaPeRo iを介して伝え合うことができる伝言機能を持つ。
また顔検出機能があるのも特徴で、親や祖父母の顔を検出することで、さまざまなアクションを起こす。
例えば、朝・昼・晩の3回、親や祖父母の顔を見かけたら、「写真を撮っていいかな?」と聞き、ボタンを押すと写真を撮ってくれ、「あんしんクラウド」にアップしてくれる。これで子どもがPCやスマホから閲覧でき、元気な姿を手軽に写真で知らせることができる。
さらにテレビを接続するオプションをつけると、写真や動画を添付でき、テレビで閲覧できるようにもなる。
緊急ボタンを押せば、すぐに子どもなどに連絡がいくようになっている。
PaPeRo iは、あいさつやなぞなぞ、小話など親や祖父母とのおしゃべりもしてくれるので、高齢者にとってはPaPeRo iとの交流で、楽しいひとときを過ごせるメリットもある。
基本サービス料金は、初期費用13,000円(税別)、月額料金6,500円(税別)。ネット回線は別途契約し、用意する必要がある。
両親や祖父母を遠隔から見守る、製品やロボットによるサービスを紹介した。どれもプライバシーに配慮されつつ、見守り機能を備えた、便利なサービスといえる。
両親や祖父母との新しいコミュニケーションを生んでくれる点は、思いもよらぬメリットといえる。普段、なかなか連絡を取り合う機会が持てないという場合にも、活用の余地がありそうだ。