ユカイ工学、東京ガスなどから総額5億円調達

2020年03月05日日経新聞

  

ロボット開発のユカイ工学(東京・新宿)は5日、第三者割当増資で5億円を調達したと発表した。東京ガスや音声認識技術のフュートレック、日本ベンチャーキャピタル(東京・千代田)、環境エネルギー投資(東京・品川)が引き受けた。調達した資金を活用し、ロボット工学関連の研究開発や人材の採用・育成をすすめる。

ユカイ工学はコミュニケーションロボット「BOCCO(ボッコ)」を開発している。BOCCOは家の中で一人で過ごす子どもや高齢者に話しかけたり絵本を読み聞かせたりできる機能がある。2019年6月に東京ガスと共同で子育て支援サービス「まかせて!BOCCO」の提供を開始した。

今夏には新機種の「BOCCO emo(ボッコ エモ)」を発売する予定で、新たに音声認識機能と通信SIMを搭載する。BOCCOの既存モデルはWi-Fi環境下でしか利用できなかったが、家庭内にインターネット環境がない高齢者の自宅でもBOCCOが使えるようになる。高齢者はボッコに話しかけるだけで、遠方に暮らす家族にメッセージを届けることができる。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が2010年に発表した「ロボットの将来市場予測」によれば、見守りや教育、医療など「サービスロボット」の市場規模は25年に2兆円に達する。ユカイ工学はロボットを「人の感情を呼び起こす」ものと定義づけ、家庭用ロボット市場の開拓を目指す。

ユカイ工学は今後、家の中の子どもや高齢者の見守りだけでなく、介護施設や病院などより広い範囲での見守りサービスを展開する方針。このほか長距離ドライバーと家族をつなぐサービスなど、様々な場面で人と人をつなぐロボット製品の開発を進めていく考えだ。