簡単操作、親が積極的になれる高齢者「見守りサービス」 チカク「まごチャンネル with SECOM」

2020年02月02日ZAKZAK

  

 高齢者の「見守りサービス」は、シニアビジネスの最初の一歩。だが残念ながら、成功している企業はほとんどない。子供の側からは「見守り」でも、親の側は「監視」されている意識が強く、高齢者には嫌がられるからだ。そんななか、親も子もハッピーになれる見守りサービスが登場した。ベンチャー企業、チカク(東京都渋谷区、梶原健司社長)が警備大手のセコムと共同開発した「まごチャンネル with SECOM」だ。

 チカクは元アップルジャパンの梶原社長が2014年に設立。その第1弾商品である「まごチャンネル」は、スマホやパソコンから送信した写真や動画を離れた場所のテレビで閲覧できるサービスだ。都会で暮らす子供が実家の親に孫の写真を見せてあげるという目的で、16年にサービスを開始した。

 子供の側が専用のアプリで写真や動画を送信すると、実家のテレビに設置された受信機がデータを受け取り、画像をテレビに映し出す。この手のサービスは「電子写真立て」などの名称で以前から存在するが、通信環境や専用モニターの整備、機器の操作などが面倒で、普及には至っていない。

 まごチャンネルが従来のサービスと異なるのは、受信機内に通信用のSIMカードが入っており、新たな回線は必要ないこと。さらに、受信機とテレビのHDMI端子をつなげば、あとはテレビのリモコンだけで操作できる点だ。写真が更新されると、家を模した受信機の窓部分が点灯するので、テレビを付けてリモコンの決定ボタンを押すだけで孫(や子供)の姿が表示される。容量は動画で約2000本、写真で約5万枚だ。

 「“おじいちゃん子”だった」という梶原社長が「自分の子供(=孫)を親(=祖父母)に見せてあげたい」という思いから始めたサービスだが、利用者からは意外な反応があった。“おまけ”のつもりで、子供の側に『ご実家がまごチャンネルを見始めました』というメッセージを送る機能を付けたのだが、これが親の見守りにつながると好評だったのだ。

 そこで同社はセコムと組み、本格的な見守り機能を受信機に取り入れることにした。受信機に部屋の温度や湿度、照度を感知するセンサーを挿すことで、親が意識することなく実家の室温や就寝・起床の時間を子供側に知らせる機能。“ゆるやかな見守り”がポイントだ。

 「まごチャンネルの最高齢利用者は岡山県の100歳の女性です。決定ボタンを押すだけの操作なので、高齢の親御さんからも感謝の手紙を多くいただいています」(梶原社長)。親の側が積極的になるというのは、これまでの見守りサービスにはない特徴だ。「この特徴を生かして、現在1300万といわれる65歳以上の世帯に今後さまざまなバリューを届けたいと思います」(同)。

 「まごチャンネル with SECOM」は受信機本体が税別3万円で月額同1680円。問い合わせは0120・756・770。導入すれば、家族の距離はぐっと近づくだろう。