中野区、単身高齢者の居住支援 死去時の葬儀対応や家財片付け 家主の不安軽減

2018年12月28日日経新聞


東京都中野区はひとり暮らしの高齢者や障害者の住宅確保を支援する事業を、2019年1月から始める。家賃の滞納や孤独死への懸念から、アパートなどの家主が高齢者らの入居を拒否する事例がでている。区が民間企業と組んで見守りや死亡時の対応をすることで家主の不安を軽減し、高齢者らに貸しやすくする。

事業名は「中野区あんしんすまいパック」。見守りのほか、入居者が亡くなった場合の葬儀対応や残された家財の片付けなどをする。実際のサービスはホームネット(東京・新宿)が手がける。

利用料金は月約1900円とし、最初に必要な登録料約1万6000円は区が全額補助する。区によると、類似のサービスは初期費用だけで10万円以上するケースが多いという。利用には所得制限など一定の条件がある。19年3月までに40件の利用を見込む。

中野区内のひとり暮らしの高齢者は15年が約2万2000人だった。30年には約3万1000人へと4割増える見通し。