佐川、タクシーで貨物運搬 道内 ヤマト、高齢者の安否確認

2018年11月28日日経新聞


宅配便大手が北海道内で相次ぎ新サービスを展開する。佐川急便は27日、HEYタクシー(北海道当麻町)と組んで乗用タクシーで宅配物を運ぶ貨客混載事業を始めたと発表。ヤマト運輸も同日、独居高齢者の安否確認支援で釧路市と協定を結んだ。少子高齢化と人口減が深刻な北海道で、宅配業ならではの手法で地域課題の解決に取り組む。

佐川が当麻町エリアで展開する事業は、乗用タクシーに宅配荷物を載せて通常通りの業務をしてもらい、乗客利用の比較的少ない日中時間帯などを活用して、荷物の個別配送をしてもらう。配達を終えた後は不在などの未配達の荷物を佐川に引き渡す。タクシーを活用して宅配荷物を届ける貨客混載事業は、道内で初めてという。

ヤマトの取り組みは、宅配先の高齢者宅を訪問して、異常を感じた場合に釧路市に通知する。新聞が滞留していたり、電気がつけっ放しになっていたりしないか、釧路市などの4支店の運転手の計約80人が目を配る。これまで一部の集配所で地域限定的に実施していたが、協定締結を機に見守りの範囲を拡大する。