高齢者がいる場合の防災対策 いざというときの「安否確認方法」の用意を

2018年10月25日zakzak


 いつ起きるかわからない災害からどう身を守るのか。定年世代になると自分たちに加え、年老いた親の安全確保も気になるところ。身内に高齢者がいる場合、どのような備えが必要なのか。生活総合情報サイト「オールアバウト」の「防災」ガイド、和田隆昌氏に聞いた。

 「家族に高齢の方がいる場合、まず想定しておきたいのは『自宅に帰れない』『すぐに駆けつけられない』という状況です。離れて暮らしている場合はもちろん、一緒に暮らしていたとしても、交通インフラが損害を受け、“帰宅難民”になる可能性もあります」
 親を支援したくても、身動きがとれないことを想定した準備が必要だと和田氏は助言する。

 「いざというときに、安否確認をお願いできる相手が近所にいるかどうかが重要なポイント。親戚はもちろん、友人知人、ご近所の方、民生委員など複数候補がいると安心です。また、自分で適切な避難行動をとるのが難しく、何らかの手助けが必要な方を対象とする支援制度がある自治体もあります。取り組み内容には地域差がありますので、親の住所地の状況を調べ、必要があれば登録しておきましょう」

 例えば、東京都渋谷区では「区内在住の単身世帯者で要介護2以上」などの条件に該当する人を「災害時要援護者」と定め、名簿を作成し、自主防災組織と情報共有している(本人の希望による任意登録もあり)。

 一方、仙台市では「障害者手帳を持っている」「要介護・要支援認定を受けている」「65歳以上の高齢者で、ひとり暮らしや高齢者のみ世帯」などの条件に合致し、地域の支援を希望するといった条件に合致すると、任意登録できる。

 「大切なのは地域の中で『孤立しないこと』。現役世代にとって近所づきあいや地域活動はわずらわしく感じるかもしれません。でも、さまざまなつながりがあれば、いざというとき、必要な支援が得られる可能性が高まります。日ごろから隣近所と声をかけあえるような人間関係をつくることも立派な防災対策のひとつなのです」

 地縁を紡ぐ経験とスキルは、自分自身の老後の充実にも一役買ってくれるはずだ。