緊急時に家の場所 一目で 狛江 

2018年10月16日日朝日新聞

 東京都狛江市の民生委員・児童委員が今秋、市内の高齢者に「住居番号表示板」を配っている。縦6センチ、横12センチの緑の金属製で、住所の「番地、号」を示す白の数字が記されている。緊急時、救急隊員が迷わず目的の家に駆けつけられるようにすることなどが目的だ。

 10月中旬、市内の住宅街にある女性(76)方を市民生委員・児童委員協議会の市川衛・代表会長(62)らが訪ね、表示板の取り付けを手伝った。100歳近い親と2人暮らしという女性は「よく目立っている。何かの時には助けに来てもらえますね」。

 民生委員は地域住民の様々な相談に応じ、行政サービスにつなげたり、高齢者らの安否確認をしたりしている。厚生労働相から委嘱された非常勤特別職の地方公務員だが、給与はない。任期は3年(再任可)で、子どもの見守りなどを担う児童委員を兼ねる。東京の民生委員制度は今年、誕生100周年を迎えた。

 これを記念し、市の協議会は市内の75歳以上の人たちのうち、表示板がなく「希望する」と答えた世帯に、257枚を無償で配ることにした。必要に応じて取り付けも手伝う。市川さんが消防署から「救急要請の際、表示板がないと目的の家を探すのに時間がかかる」と聞いたことなどがきっかけという。

 東京消防庁によると、昨年1年間に救急搬送された69万8千人余りのうち、半数以上が65歳以上で、今後も増加が見込まれるという。狛江市の高齢化率は昨年10月時点で24・1%。市は「緩やかに増える」とみている。