AIで高齢者見守り アースアイズと善光会、センサー共同開発

2018年09月12日日刊工業新聞


 アースアイズ(東京都中央区、山内三郎社長、03・3541・3686)は11日、社会福祉法人善光会(同大田区)と人工知能(AI)ロボットカメラを活用した高齢者のリビング見守りセンサーを共同開発すると発表した。高齢者施設入居者の事故防止と介護職員の見守り業務での負担軽減が狙い。同センサーを使ったサービスは2019年1月に提供を始める予定。

アースアイズはAIによる万引犯監視センサーを手がけており、この技術を応用する。高齢者施設で入居者の転倒事故の検知と予知をターゲットとし、蓄積する膨大なデータから通常とは異なる行動を抽出し、高効率なデータ処理を実現する。リビングなど不特定多数がいる共有スペースでの見守りサービスは国内で初としている。善光会の福祉施設「サンタフェガーデンヒルズ」(大田区)で試験導入し、実証実験を進める。

高齢者施設はヘルパーの退職率の高さなどで慢性的に人手不足問題を抱えており、入居高齢者の転倒防止が職員の大きな負担になっている。

一人の転倒対応に気を取られている間に別の高齢者が転んで骨折するケースもあるため、監視が課題になっている。