大阪府住宅供給公社 高齢者見守りシステム実証実験

2018年08月13日NHK


1人暮らしのお年寄りの見守りに役立てようと大阪府住宅供給公社などは通信機能がついたセンサーを冷蔵庫などに取り付けて、離れた場所から安否を確認するシステムの実証実験を行うことになりました。

この取り組みは大阪府内の賃貸住宅およそ2万2000戸を管理する大阪府住宅供給公社が東京のITベンチャーなどと共同で行うものです。

実験では通信機能がついた縦6.5センチ、横3センチほどの小型センサーを冷蔵庫の扉やゴミ箱のふたなど毎日触れるものに取り付けます。

センサーが振動を感知するとメールなどで通知が送られるということで、離れて暮らす親族が長時間、冷蔵庫が開けられていないなどの異変を確認することができます。
実験では、1人暮らしのお年寄り、10人ほどにおよそ4か月間使ってもらい、使い勝手などを確かめることにしています。

大阪府住宅供給公社が管理する賃貸住宅では、ことし6月末の時点で全体の1割を超える2700世帯余りが65歳以上の単身世帯で、毎年、周囲が気づかない間にお年寄りが亡くなるケースが10件程度あるということです。

大阪府住宅供給公社の堤勇二理事長は、「大きな社会問題になっている高齢者の孤立死を未然に防止するために、こうした見守りサービスを取り入れることが必要だ。効果を検証して、広く導入するか検討したい」と話していました。