【介護離職に備えよ】もったいない! 活用すべき自治体独自サービス

2018年07月06日zakzak


 最近は企業やNPO、ボランティア団体などが地域に根差したさまざまな活動を行っている。子育て世代から高齢者までの幅広い住民に向けて、きめ細かなサービスを提供している組織・団体がいくつもあるが、それらを知らない住民も多く、いかに情報を広めていくかが地域活動の課題となっている。

 特に、高齢の親やその子世代にとって、今すぐにでも情報を集めて活用してほしいと思うのが、自治体独自のサービスだ。

 その中には介護保険にはないサービスや、介護認定を受けていなくても利用できるサービスもある。だが、その存在を知らず、利用していない人が多い。もったいない話だ。
 例えば、多くの自治体で「緊急通報システム」の貸与やシルバーカー・歩行支援用具など日常生活用具の給付、寝具の乾燥消毒、紙おむつの給付、訪問理美容サービス、住宅改修費の助成、認知症の人の居場所を伝える機器を貸し出す「徘徊高齢者探索サービス」などを行っている。

 中でも、親が遠くに住んでいる子世代にとってありがたいのが、「配食サービス」だ。昼食または夕食を届ける際に安否も確認してくれるというもので、乳酸菌飲料などの宅配で安否確認をする自治体もあるし、協力会員らが見守りや話し相手、散歩の付き添いなどをしてくれるサービスもある。こうしたことは知っておくべきだろう。

 ただ、これらのサービスには利用できる条件があり、それは自治体によって異なる。まずは、親の住む自治体のサービスにどんなものがあるのかを調べてみてほしい。

 自治体のホームページに掲載されているほか、地域包括支援センターや介護保険担当課には、サービスをまとめた冊子が置かれていることが多い。また、NPOやボランティア団体、社会福祉協議会によるサービスの情報が提供されている場合もある。