クラウド型見守り電話 高齢者安否確認、利用拡大目指す 費用節約 松戸の社団法人 /千葉

2018年02月28日毎日新聞

 
 松戸市内58町会約700世帯が使う高齢者安否確認システム「あんしん電話」の利用促進を図ろうと、同市の一般社団法人「あんしん地域見守りネット」が、「クラウド型見守り電話システム」を開発した。医療機関や介護施設などの費用負担を大幅に抑えられるといい、4月以降新規導入を呼びかけ、8月の本格稼働を目指す。

 現在は医療機関側は初期導入費用として50万円、電話代が利用者50人程度で年約7万5000円かかるが、新システムは医療機関などが個々に設置していたサーバーを一括。初期費用は15万円、電話代を含むシステム利用料は年5万円(20~50人)に抑えた。

 新システムはサーバーから週1回、登録者宅に健康状態を尋ねる電話が自動発信され、元気です=1▽ちょっと心配=2▽連絡がほしい=3--を登録者が押して応答する。加入する医療・介護施設などがサーバーにアクセスし応答がなかったり3だったりした場合は町会役員らに連絡。確認が取れない場合には見守りボランティアが安否確認などを行う。

 あんしん電話は同市常盤平の「どうたれ内科診療所」の堂垂伸治院長らが2007年に通院患者との連絡のため共同開発したもの。斎藤正史代表理事は「全国的な広がりが持てるシステムとして充実させたい」と話している。