高齢者生活をアプリで支援 京都・美山、町全体で運用へ
2018年02月27日京都新聞
京都府南丹市美山町の鶴ケ岡振興会は、高齢者の見守りや買い物サービス、災害時の緊急連絡など、暮らし全体をスマホやタブレットを使って支援する無料アプリの運用を始める。これまでに高齢者対象の講習会も開き、町内にある他の4振興会にも働きかけ、4月から美山町全体で運用していく予定だ。
同振興会は自動車での移送サービスの促進を含め、誰もが安心して暮らせる地域づくりの一環としてSNSの活用を検討してきた。
自動車部品メーカーのデンソーと提携して鶴ケ岡地区独自のアプリを開発、試験運用を繰り返してきた。当初はパソコンとタブレットでの利用を予定していたが、携帯しやすいスマホでも利用できるように改良し、実用化にこぎつけた。
画面のボタンに触れると、移送サービスの予約や「ムラの駅たなせん」への注文、たなせんのライブカメラを通して、野菜の出品状況なども確認できる。
遠く離れた家族や地元振興会などからでも高齢者の状況が把握でき、子どもの安全確認もできる。災害時には消防団と連携し、きめ細かい地域情報が入手できるといった利点もある。
今後、スマホと無料アプリの利用促進を図っていく。下田敏晴会長は「みんなが安心して暮らせる住みやすいまちになるようアプリを活用していきたい」と話している。