浄水器に見守り機能 利用状況を家族に通知

2018年02月23日岐阜新聞

 
 水処理装置メーカーのドリームバンク(岐阜県加茂郡富加町羽生、才藤清司社長)は、見守り機能が付いた浄水器の開発を進めており、今秋にも完成させる。センサーを組み込んで利用状況を知らせる仕組みで、業界初の製品という。孤独死が社会問題化する中、1人暮らしの高齢者の安否を確認したいという遠方に住む家族らのニーズに応える。2019年春をめどに発売する。

 新製品は、蛇口から浄水器に水が流れたことをセンサーが感知し、浄水器の利用状況を1日3回メールで知らせる。一定時間利用されない場合も通知する。

 3Gモジュールによる通信回線を使い、Wi-Fi(ワイファイ)環境を整えていない高齢者宅でも導入可能。取り付け工事も不要。独自構造のカートリッジは寿命が約5年のタイプを採用し、遠方の家族が帰郷したタイミングで交換できるよう配慮した。

 導入費用は約2万円、月額利用料(通信費込み)は千~1500円を想定。ホームセキュリティー、住宅駆け付けサービス提供会社、不動産会社のほか、自治体などにも販売する。

 才藤社長は、部屋にセンサーを設置するタイプなど既存の見守りシステムについて、「見守られる高齢者が監視されていると勘違いし、ストレスを感じてしまうものが多い」と指摘。新製品は「見守られる側はおいしい水が飲め、見守る家族とともに双方にメリットがあることを重視した」と話している。