CS新時代/シルバーライフ−高齢者安否、配食時に確認

2018年01月12日日刊工業新聞

  
 シルバーライフは、2017年11月末から、同社の配食サービス利用者向けの安否確認システム「シルバーライフ安否確認アプリ」(特許出願中)によるサービスを始めた。配食サービス業界でも珍しいサービスだ。同社は高齢者向け配食サービス「まごころ弁当」と「配食のふれ愛」を全国展開している。フランチャイズ加盟店は業界有数の590店舗(17年11月末段階)。新サービスにより、高齢化社会の安全・安心に貢献する。
 
 同サービスは無料。顧客の高齢者宅玄関などに個別の2次元コードシールを貼り、配達員がスマホのアプリ(応用ソフト)で2次元コードのスキャンを行い、高齢者の家族かケアマネジャーに「問題なし」や「体調不良」など、高齢者の安否や状態をメールで知らせる。
 
 発案者は清水貴久社長。清水社長自身も、01年から5年間配達業務を行い、呼び鈴を鳴らしても高齢者が玄関に来ない状況に遭遇した。「ポストから中をのぞくと、足が見えた。
 
 『大丈夫ですか』と大声で呼びかけると、『大丈夫じゃないよ』と、か細い声が返ってきた」―。同じような事態に3度立ち会い、その都度救急車などの応援を頼んだという。清水社長は「同様の経験がある配達員は少なくないだろう」とみた。
 
 はじめは月に1回、ケアマネジャーに安否報告のFAXを送っていた。しかし、リアルタイムではない上、何十件も顧客をもつ配達員の業務に負担がかかる。「それでは意味がない」と、GPS(全地球測位システム)連動で高齢者宅への配達完了を知らせるサービスを思いついた清水社長。ところが「山間でGPSが届かない場所には応用できない」(清水社長)。
 
 そんな折、中国でのスマホ決済普及をニュースで知った。「同様の方式で、2次元コードを玄関に貼り、配達員がスキャンし、端末に読み取るだけで家族やケアマネジャーに伝われば、互いに負担なく安否を知ることが可能では」と考えた。顧客情報は顧客管理システムで管理していたため、QRコード作成とアプリ連動でサービス実用化に踏み切った。
 
 今後は、決済機能やスマホ利用者向け注文機能などの機能拡充を図る。また、新聞配達業者など他社に対するシステム利用の提供も検討している。