離れて暮らす親を遠方から見守れるおすすめガジェットは?

2018年01月11日sumai日刊住まい

 
年が明けてから、めっきり寒いですね。田舎で暮らす両親の心配がますます増す冬期に、遠方から安否確認ができるという、こんなガジェット(=道具、装置、仕掛け)はいかがでしょう?

現役の介護福祉士(←筆者)という立場から、役立ちそうなものを見繕ってみました。
(※くれぐれも、導入の判断はご自身でお願いいたします!)

■操作性と価格で選びたい、安否確認のガジェット

日刊Sumaiでも昨年、部屋の温度や、照明のONとOFFをスマホに知らせてくれるロボットセンサ「部屋センサ」が紹介されていましたね。高齢者の安否確認というと、毎日定時に電話で連絡するのが、一番簡単で安上がりな方法と思います。

しかし、ヒートショックで突然風呂場で倒れた、キッチンで転倒して動けなくなった、などという緊急時には、ちょっと手遅れになりそうな感がありますね。また、高額なシステムを導入しても、機械音痴な高齢者の場合、十分な操作をすることができないでしょう。

ましてや、意識を失ってしまった場合、緊急通報ボタンなどを押すことは不可能です。ということで、導入するガジェットのポイントは絞られると思います。

1. 簡単操作、または高齢者の操作が不要なもの
2. 24時間の見守りができる
3. コストが高額ではない
4. 遠方からでも安否確認が可能

他にもありそうですが、思いついたのはこのくらい。介護施設の場合は、24時間職員がいますから、緊急時の対応もバッチリ……と言いたいところですけど、経験の浅い職員が夜勤担当の日は、ちょっと不安です。

緊急事態に対処できるか、それ以前に異常事態に気づくかは、介護職員個人の資質に依るところがあります。また、介護施設は月にかかる金額が10万円超えですから、認知症で徘徊癖のある独居老人でなければ、高額なためわざわざ入居する理由がありませんね。

■取り入れやすそうな2つの商品を比較

●見守りコンセントWiFi-Plug/ 6,800円(2017年12月現在)
このガジェットは、高齢者のプライバシーを尊重する点がグッド。インターネット回線にWiFiで接続。家庭のテレビやコタツなど、家電製品の消費電力をチェックして、遠方のスマホやPCにグラフで表示してくれます。電化製品がずっと稼働していたり、反対に全然動いていなかったりと不自然な電気使用があったらメールで通知してくれるそうです(ただし、月額360円の会費が必要)。また、このガジェットに電化製品を接続している場合、スマホから遠隔操作でオフにできます。

こんな人に:電化製品の消し忘れがあったり、「監視なんて、とんでもない!」と、プライバシーにうるさい高齢者

●元気です/32,000円(2017年12月現在)
ぐんとお値段が上がりましたけど、この装置1台で完結するため、インターネット回線が不要です(ただし、本体に月額0円の格安SIMを入れる必要があり)。こちらは、取り付けや操作が簡単で、運用を始めたら全自動な点がグッド。毎日、朝夕に睡眠時間と活動グラフをメールで教えてくれます。生活反応が12時間ない場合は、緊急メールが届きます。緊急スイッチを押すと、受信者のスマホなどに緊急メールを送ることができます。

こんな人に:やはり、プライバシーにうるさい高齢者。

■正直なところ、値段や機能はピンキリ

また、いろいろと調べていたらホームセキュリティーのSECOMにも、高齢者の見守りができるパッケージがありました。月額 4,700円ですので、1年で56,400円かかります。ちょっと高額ですが、それだけに安心度が高い!

他にも、いろいろなガジェットとサービスがありますが、高齢者の見守りガジェットは、基本的にどれも人感センサーなどで日常の動作(一定時間動かない、転倒した、など)状況を監視し、異変があればメールで緊急通報してくれるというものでした。

値段や機能はピンキリ、ということで、本体の値段と月額料金、インターネット回線にかかる料金を見比べて、ご自身の予算に合ったものを選ぶといいでしょう。

また、自治体によっては、緊急通報システムの貸し出しや、配食サービス(ご飯を毎日届けてくれる)を通じての安否確認を行っているところがあります。

まずは、サービスを利用したい高齢者がお住まいの、自治体のサービスを確認してみるといいでしょう。備えあれば憂いなし、です。