お年寄り見守る新技術 電波タグ活用、富山市など訓練
2017年10月28日北日本新聞
認知症高齢者の行方不明を想定した捜索訓練が28日、富山市下飯野の富山市民球場周辺で行われ、針原地区の住民ら約150人が参加した。近距離無線通信機能を備えた小型タグを活用した外出支援システム「ミマモリオ」の実証実験を兼ねており、市は有効性を検証する。
ミマモリオは製薬大手エーザイ(東京)と、同様のタグを手掛けてきたマモリオ社(同)が共同開発した。タグは直径3・7センチ、重さ7グラムのボタン型で、衣服や帽子に付けられる。地区全体での見守りを想定し、専用アプリを入れたスマートフォンを持つ住民が近づくと、タグの位置情報が家族に送信される。
訓練では比較できるよう、高齢者役2人のうち1人がタグを持った。高齢者役とすれ違った人のスマートフォンから発信された位置情報が家族役を通じて参加者に伝えられた。タグを持った人が、10分以上早く発見された。
家族から関係機関への通報、針原地区センターからの情報提供メール配信など発見までの流れを確認した。