徘徊高齢者 QRで見守り…大館市
2017年06月29日読売新聞
大館市は、認知症による徘徊はいかいで行方不明になる高齢者対策として、「徘徊高齢者見守りシール」を導入し、7月からの運用開始を予定している。スマートフォンなどで高齢者が身に付けたQRコードを読み取り、インターネット上の伝言板を利用して関係者が連絡を取り合う、県内自治体では初の試みになるという。
システムは東京の業者が開発したもので、徘徊者を見つけた人が衣服や持ち物などに貼ったシールのQRコードを読み取ると、専用の伝言板に接続される。指示に従って現在地などの情報を入力すると、事前に登録した家族、保護者らにメールが自動送信され、家族側からも伝言板にメッセージを送って、情報の共有ができる。
重要な個人情報は表示されない。市役所が対応しづらい夜間や休日にも対応し、警察の照会なども大幅に時間短縮できるため、本人や家族らの不安解消、負担軽減が期待できるという。
シールは縦2・4センチ、横5センチの大きさで、アイロンの熱で衣服に貼り付けられる30枚と、つえなどに貼れる20枚がセット。当面は、在宅の高齢者の家族らを対象に希望を募り、無料で交付する。